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講義名 情報リテラシー
(副題)
開講責任部署 工学部先端工学基礎学科
講義開講時期 前期 講義区分 講義
基準単位数 1.5
校地 実務経験のある教員が担当
科目分類名 工学基礎科目
ナンバリングコード/分野 ナンバリングコード4911
英文科目名 Information Literacy
開講学期 1

担当教員
職種氏名所属
教育職員◎ 鈴木 峰生教授
教育職員佐々木 裕教授
教育職員浮田 宗伯教授
教育職員小林 正和准教授
教育職員川西 通裕准教授
教育職員三輪 誠准教授
教育職員椎原 良典准教授

授業の目的・方針 工学を学ぶ学生にとって、今や我々の社会生活に大きな影響を及ぼしている情報科学にもとづく様々な技術をその仕組みを把握したうえで利用して、さらに開発者としてコンピュータを使いこなすことは必須である。しかし、さらに情報化社会の成り立ちを理解することや情報化社会を生きていくためのルールとマナーを理解し覚えて順守・実践することも、情報リテラシーであり、工学の分野の学生にとって必須のアイテムである。
本授業では、情報科学の技術の基礎を学び情報端末をネットワークに接続して様々な用途で利用する場合にどのようなことが起きているかについて把握する。さらに情報端末を安全に活用していく手段となる基礎的事項を学ぶ。そして人々から望まれる情報化社会を構成していく際の基盤を身に着けることを狙っている。
なお、本授業の後半七回では、AIに関する講演を聴講する。
授業の達成目標 ① コンピュータ、ネットワークの仕組みの基礎を理解し、利用上のトラブルも回避できる。
② ネットワークおよびインターネットで利用するサービスの仕組みを理解して安全に使用できる。
③ 情報を守るための技術的方法を理解している。
④ 情報社会を守るための法律、法令、マナーを理解している。
⑤ ICT技術が社会のどこでどのように応用されているのかの見識をもっている。
⑥ 情報関連の様々な課題に対して社会常識(TPO)とIT関連技術者常識にもとづいて基礎的対処することができる。

学習・教育目標 【学部ディプロマポリシーに基づく。〔対応する授業の達成目標〕】
―(ⅰ)日本語による的確なコミュニケーション能力および英語等の外国語による
基本的なコミュニケーション能力〔   〕
○(ⅱ)物事に対して幅広い見方、考え方ができるとともに、説明できる能力 〔②③④〕
◎(ⅲ)十分な工学基礎の知識を修得し、それを工学分野の学習に適用する能力 〔①~⑥〕
○(ⅳ)機械システム、電子情報および物質工学の各分野の基礎知識とこれらの内少なくとも
1分野の専門知識・技術〔②③④⑤〕
―(ⅴ)目標を把握し、創造性を発揮し解決策を立て、問題を解決する能力〔   〕
○(ⅵ)修得した学識と能力を応用し、技術者の果たすべき役割と社会的責任を理解しつつ、
研究を遂行できる能力〔①④⑤⑥〕
授業計画表
講義
担当教員・担当テーマ内容・達成目標範囲(章、ページ番号)
1鈴木峰生情報化とインターネットの功罪情報技術による社会生活の変化、パーソナルコンピュータ利用における基礎力テスト、情報化社会の光と影、
個人情報の漏洩、架空請求・不正請求、ネット詐欺、掲示板・コミュニティサイト
プリント
2鈴木峰生コンピュータウィルスとネットワークネットワークとは何か、ネットワークとインターネット、インターネットの有害なプログラム、コンピュータウィルスの分類、有害なプログラム対策プリント
3鈴木峰生インターネットとローカルエリアネットワークインターネット技術とLAN、LANの種類と技術、インターネットとイントラネット第4章、プリント
4鈴木峰生情報セキュリティ技術パスワード生成と管理、ユーザ認証、暗号技術と電子署名第6章 6.2
5鈴木峰生情報セキュリティのための法律不正アクセスによる被害、不正アクセス禁止法、掲示板での誹謗中傷と管理責任、プロバイダ責任制限法第6章 6.3
6鈴木峰生ネットワーク社会と法律犯行予告に関する規制、個人情報保護法、闇サイトに関する法律、不正プログラムに対する法律第6章 6.3、プリント
7鈴木峰生情報の活用と情報倫理モラルとマナー、情報活用への配慮、知的財産権・著作権とその侵害第6章 6.4
講演
担当教員・担当テーマ内容・達成目標
9三輪誠プロゲーマに勝つ人工知能チェス、将棋、囲碁のようなボードゲームから、麻雀、ポーカー、StarCraftのようなゲーム全ての状況が見えないゲームに至るまで様々なゲームについて、人工知能はトッププロに勝利するに至りました。その人工知能の仕組みや残された課題、将来性について紹介します。
10秋田時彦(特任上級研究員)自動運転に使われる人工知能自動車の自動運転の研究開発が現在盛んに行われており、社会を変革すると言われています。この自動運転とはどういうもので、その中で使われる人工知能はどの様な仕組みでどう使われているか、また社会をどの様に変える可能性があるのか、などについて紹介します。
11佐々木裕完全自動運転のための知識獲得自動運転のための技術が急速に開発されていますが、運転手に頼らない完全な自動走行を実現するためには、交通に関する法律やマナーの知識とそれに基づき推論する能力が必要になります。完全自動走行の実現のために、今後どのような研究をしていかなければならないのかを紹介します。
12川西通裕ロボット制御のための人工知能未知の環境で動作するロボットの制御では、様々な領域で人工知能の応用が進んでいます。本講義では、人の動作をサポートするパワーアシストロボットや不整地を走破する脚式ロボットなどの具体例を交えて、人工知能がどのようにロボット制御に応用されるのかを紹介します。
13旭良司(連携客員教授)マテリアルズインフォマティクススマートフォン、電池など身近な技術の発展には、新材料の発見が不可欠です。マテリアルズインフォマティクスは、通常実用化に10年以上かかる材料開発期間を、機械学習の活用により劇的に短縮する技術として期待されています。講義ではその現状と課題について紹介します。
14浮田宗伯ヒトの視覚と人工知能の視覚昨今の人工知能の発展を牽引する深層学習は、画像認識の分野でその爆発的な性能が最初に立証されました。今では、ヒトでさえ見分けることが難しいような画像の内容(どんな画像だと思いますか?)を特定することまで可能です。一方で、ヒトには信じられないような簡単な間違いをしてしまうこともあります。このように、ヒトの視覚と人工知能の視覚の違いに注目しながら、深層学習による最新の画像認識研究を紹介します。
15小林 正和製品開発における機械学習の利用グローバル化と共に激化する競争に打ち勝ち、生き残るために、企業はこれまでにない優れた製品を素早く市場に送り出すことが求められています。本講義では、このような製品開発を可能にする一つの方法として機械学習の可能性について考えてみたいと思います。
授業形式 「工学基礎科目の再試験」…対象外
◆アクティブ・ラーニング型の授業要素を持つ場合は下記該当項目左に○を付してください
 (1)PBL(課題解決型学習)
 (2)反転授業(知識習得の要素を授業外に済ませ、
    知識確認等の要素を教室で行う)
 (3)ディスカッション、ディベート
 (4)グループワーク
 (5)プレゼンテーション
 (6)実習、フィールドワーク
成績評価方法 〔 〕内は対応する授業の達成目標
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授業(講義および講演)終了後のそれぞれのまとめレポート(60%)〔①~⑥〕、授業(講義および講演)中の取組み姿勢(40%)〔①~⑥〕
教科書 伊東俊彦著「情報科学基礎」(ムイスリ出版) 2015 ISBN 978-4896412352
参考書、文献 (1) 情報教育学研究会(IEC) 編集+「インターネットの光と影Ver.6: 被害者・加害者にならないための情報倫理入門」(北大路書房) ISBN 978-4762830068
(2) 山住富也著 「モバイルネットワーク時代の情報倫理 第2版」 近代科学社 (2015) ISBN978-4-7649-0493-4
(3) 松尾豊著 「人工知能は人間を超えるか」KADOKAWA/中経出版 (2015) ISBN978-4040800202

授業オフィスアワー (曜日・時間帯・場所等)
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基本的に授業(時間割に従う)後の時間帯とします。相談方法は電子メール(シラバスに記述してあるアドレス宛)で事前に確認してください。また、出張・会議等で不在の場合もあるので事前の電子メール確認は必須です。
準備学習、注意事項 授業時間外の学習 〔準備学習等〕、および学習上の注意事項
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新聞をよく読み、情報関連のニュースに注目するようにしてください。とくにAIや機械学習関連のニュースをつかんでおくことは授業の準備学習に欠かせません。また、教科書をよく読んでください。教科書・授業で扱う内容からさらに詳しい技術的な説明や多くの事例は下記の参考書やインターネット上などで得るようにしてください。
9~15回の授業(講演)はその順序が入れ替わることがあります。入れ替えた場合はその前週授業で連絡します。

出席を学生証(ICカード)で確認するので毎回持参のこと。学生証(ICカード)を忘れたり紛失したりすると出席記録に入りません。